成果を生む人が実行している朝9時前のルール

美崎栄一郎さんの最新刊。
タイトルからして「朝起き本」かと思ってしまったが、どちらかというとセルフブランディングの本。
朝、というのは「自分のやりたいこと」をやるために夜よりもずっと効率的、効果的な時間帯であるということ。

集約すると下記のような流れになっていると思います。
・仕事以外の分野で、自分のやりたいことを見つける
・仕事以外の人脈をつくる
・もっとも効率的、効果的な人脈をつくる方法は「朝食会」→効率的に勉強できる「学び場」
・朝食会でリターンを得るためには(「パスを受ける」)セルフブランディングが必要→他人の記憶に残る
・自分のタグを見つけ、強化する(タグ出し、組み合わせ)
・タグを効果的にアピール(個人名刺のつくり方)
・朝食会で成長しあえる仲間、ネットワークをつくる

人との出会いが自分を変える、人を通して自分が見える。というのは最近よく分かる。
社内という限定的で同質的な集団、限られた人脈の中では、視野がなかなか広がらないし、会社の外で何が起こっているのか、社会がどんな方向に動いているのかが見えにくくなってくる。
そしてどうしても現在の日常の繰り返しに終始し、いつの間にか安住し、成長することもなくなってしまう。
グロービスというビジネススクールに通っているが、他の学生と交わって一緒に勉強し、いろんな業界の話を聞いていると、向上心を持った人たちが自分を高めるために努力していることが感じられて励まされるとともに、一方で自分の会社がいかに閉ざされている社会なのかが分かり、自分の日常で感じられること、学べることの限界を改めて自覚する。

セルフブランディングの章を読んでいて、自分が本当は何をしたいのか、会社の仕事にフラストレーションを感じつつも、自分が目指したいことが分かっていない自分に気づく。
もっと真剣に自己分析をしてタグ出しをし、どこへ向かうのか、そのために何が必要なのかを明確にしなければならないと感じた。
「本当にしたいことを定年まで先延ばしにする必要はない」というのはまさにその通り。
人生は短い。
やりたいことを今やらないで、いつやるのか、いつ実現するのか、ということだ。
自分のやりたいことが分からなかったら、行動しなかったら僕の人生はきっと今のままなのだ。

自分がやりたいことを見つけること、そして自分がともに成長するための仲間と出会うためのコツが抽出されている素晴らしいガイドブック。
この本を自分のやりたいことを見つけ、人との出会いに結びつけるきっかけにしたいと思う。

A書評(アクションプラン)
○朝の早起きを続ける。
「自分のやりたいこと」をやる
○僕のやりたいこと
・英語の勉強 Kindleでの読書
・戦略、リーダーシップ、人材マネジメント等の勉強(グロービスの勉強)
例えば 5:00−6:00 読書、通勤時間 Kindle 読書、7:30−8:30 英語の勉強 ブログ執筆 思索 グロービスの勉強

○セルフブランディング
タグ出し

・経営戦略
・組織変革
・問題解決
ファシリテーション
フレームワークの使い方
・海外で働く
・US (San Diego)
・語学力を伸ばす
・デジタルツールの使い方(iPhone, iPad, Kindle)
クラウドコンピューティングによる効率化(Evernote, Google Calender, Remember the Milk)
・合唱
・音楽(Jazz, Classic, Popular)
・勉強法

○自分に合った勉強会、朝食会を探す

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会社に人生を捧げない生き方を目指す
・会社に、あなたの人生を埋めてはいけない
・今の会社にいながら、自分のやりたいことができるようになる方法

就業時間の「前」に着目する
・仕事で疲れてしまって勉強できない、同僚からの急なお誘い、仕事で急なトラブル発生により残業
・自分のやりたいことができるようになるチャンスは、夜7時以降ではなく朝9時前の時間にある
Point: 自己投資は、夜7時以降より朝9時前に力を注ぐ

Part 1 「朝9時前」にやるべきことを変えよ
「やるべきことからやりたいことへ」 優先順位のスイッチ
・優先順位を会社の価値観でなく、自分の価値観で決める
・やりたいことを先延ばしにする理由はない
・好きなことを続けている人は強い
・「いつかやろう」では「きっとできない」→本当に始めたいのであれば、いますぐ始めるべき

出社前の時間の情報収集:自分の好きなことに関する情報収集を優先して行う
・自分を磨くための情報を集める
・人のアンテナを使うことは、より良質な情報を短時間で手に入れる最も効率のいい方法
・朝一番に自分の好きなことから始める→モチベーションが上がる
・メールやTwitterといった楽しいコミュニケーションツールを使うことによって、スタートアップの勢いをつける

「朝の時間を使って、自分のやりたいことができるようになる」
・まず、自分のやりたいことを明確にすること
やりたいことを朝、続けることが、会社に依存しない生き方になる

Part 2 市場に流通していない情報を集める
人との出会いが、あなたの人生を変える
・今の自分に足りないことや、これからやってみたいことが見えてくることがある。
・会社の外で会う人の方が圧倒的に刺激的
・自分の興味ある情報に詳しい人をそれぞれ見つけ、「人というフィルター」を通して情報を入手する
・プライベートでも仕事でも良質な情報源を持っていれば必ずよい成果が生まれる 「情報のソムリエ」を見つける

自動的に絞り込まれた情報を集める仕組みができたら、次に必要なことは「情報のアウトプット」
情報の出入り口を拡げるためにすること:入手した情報をそれが役に立ちそうだと思う友人に転送する
→ブログやMixiTwitterで公開
これをやっておくと送った相手から追加の情報が帰ってくる→情報のわらしべ長者
ギブがないとリターンはこない 情報も同じ
ギブするときには直接的にリターンを意識してはいけない(情報の価値は受け取った相手が決める)
回数をこなすと必ず質に転化する

人からのパスを増やす方法
・まずは何に興味があるのかを周りの人に覚えてもらう

「朝」の効用
・毎月ひとり、1回だけでもよい。朝、人と会うことを実行してみる。そうすれば、あなた自身も、あなたの周りも必ず変わってくる
・朝、人と会うことによって、仕事では作れないつながりをたくさん構築することができる。そのつながりの輪が、どんどん広がることによって、自分がやりたいことを増やすこともできる。
・自分のキャラクターを覚えてもらうことによって集まる情報をもとに、さらに自分の興味があることを調べたり、イベントに足を運ぶなどをくり介していると、自分のやりたい方向がはっきりと見えてくる
・自分のキャラクターを発信することで、キャラクターはより強固なものになる→仕事以外での自分の興味を深めたり、アクションの幅を広げたりすることができる。

・出会いからパスが生まれる
人と会うことは、これまでの経験や知識を活かすチャンスをもらうことでもある
チャンスとは誰かが出したパスを、あなたがシュートする瞬間→ゴールを決めるためにはパスが必要→人脈

Part 3 サラリーマンでもできるセルフブランディング
・自分がやりたいこと、やっていることを会社の外へアウトプットする
・パスを受けるためには、自分の情報を相手にしっかりとアピールすることが重要→セルフブランディングの本質
・社外に持ち運びできるスキル: ポータブルスキル
・ポータブルスキルの中でも貴重で最も大きなリターンを生むのが「人脈」

「やりたいことから始める」セルフブランディング
自分が持っている商品を誰にどう見せるかを考える
タグをたくさん出すことがセルフブランディングの第一歩
タグをたくさん出しているとどの組み合わせをすれば差別化できるのかが分かるようになる
ノート術×社会人
・タグを書き出し、図にまとめる
・仕事に関係なく、好きなことにこだわっていい

Part 4 情報は一枚の名刺にまとめなさい
・仕事に関係のない趣味や得意なことなど、自分のタグを凝縮してアピールすることができる
・タグの説明時間を省く、タグを覚えてもらうきっかけにもなる
・タグはより具体化して出す: 読書よりも著者名、書名

Part 5 ナマの情報と人脈を集める朝食会活用法
・相手のアンテナに引っかかるための積極的なドリブル→相手の脳内にある「名刺ホルダーに残る」
自分のタグをアピールし続ける、人脈の根を太らせる

初心者にあった交流
・少ない人数でコミュニケーションをする方がうまくいく
・はじめから大物を狙わない →等身大の仲間としっかりつながる、交流会の後もこまめに連絡を取り合える関係を築く
・成長を共有しあえる仲間を見つける:「つながり」によって自分の成長が可視化
・朝食会は「学び場」:独学よりも効率よく、人からホットな話題、知識を得られる

手ぶらで人といけない
・「準備せずに会うな」
「付箋の突いた読書本」→最高の破壊力
・ノークエスチョンはノーリターン

成果を生む人が実行している朝9時前のルール

成果を生む人が実行している朝9時前のルール