Life Strategies

何気なくTwitterにログインしてTime Lineを追っていたら、#katsuma のハッシュタグが目立つようになってきたので、何だろうと思っていたら勝間和代さんの主催しているTwitter集会だということに気づいた。
そういえば勝間さんのメルマガに載っていたかな・・・と思い、テーマも「あなたの好きな勝間本とその理由」というゆるいものだったので、それこそ、試しと思って参加してみた。

僕はそれこそ勝間さんが今のようなベストセラー作家になってたくさんの本を出版し、テレビに出演するより前、「年収10倍アップ」シリーズの頃から彼女の本を読んできたので、勝間本については何かしら発言してみたい、という思いもあった。

どうしても、コメントしておきたかったのは勝間さん自身の本ではないが、彼女の翻訳した「史上最強の人生戦略マニュアル」という本だった。

軽い気持ちでTweetしてみた。

「史上最強の人生戦略マニュアルは人生観を根底から覆されるようなインパクトがありました。あまりの衝撃に原著も読みました。この頃からAudiobookも本格的に聴くようになりました。 #katsuma」

思いもよらず、勝間さんからRetweetしていただいた。

「この本は、本当にすごいです。私も人生観変わりました」

この本はPhilip McGrawというアメリカで非常に知名度の高い精神分析医の方が書いた本で、勝間さんがマッキンゼー時代に仕事に押しつぶされそうになり家庭も顧みることもできず、病気になるほど追いつめられていた時期に読んで、人生が変わったといろんな本や、講演で言及されている本だ。
この本を読んだのは2008年の秋だろうか。「この“Life Strategies"は、間違いなく、私が最も影響を受けたほんの一つです。」と大きく帯に書かれた文字に引かれ、手に取った。

勝間さんが最も影響を受けた、「自分の人生のコントロール権を取り戻すことができた」きっかけになるような本って、どんな本だろうかと思って読んでみたのだが、自分の寄りかかっていた人生観をすべて根底から覆すような内容に大きな衝撃を受けたことを覚えている。

自分の人生を変えるには、まず、自分の認識を変えること。
当たり前のように聞こえることの言葉が、いかに難しいか。
自分の人生がうまく行かないとき、多くの人はそれを周りのせい、環境のせい、他人のせいにするのではないだろうか。自分は正しいのに、なぜ、と思って、正しい自分の思うようにならない状況に怒り、周囲を否定する。愚痴をこぼす。

しかし、自分の置かれている状況を否定しても人生が好転することは絶対にない、この本は断言してしまう。
自分の正しさを周囲がいつか認め、自分を助け、「正しい」ことはいつか実現されることは絶対にないというのだ。

人生の責任はすべて自分にあり、自分の人生は自分が選んできた結果だ、というこの本の考えを僕はすぐには受け容れられず、否定したかった。この人生が自分の選んできた結果だといわれてしまうと、あまりにも無惨ではないか、理不尽ではないかという思いが強かった。
しかし、読み進めるうちにこの本が主張していることは正しい、という直感もあった。ただ、自分を否定されるのが怖かったのだということがわかってきた。

僕は自分の人生が、特に仕事が思うようにならないことに苦しんでいたし、そうした状況を作り出している(と自分が思っている)周囲に激しく怒り、憎悪していた。
しかし、確かにそんなことをしても何も僕の人生は変わらない。
どうしてこんなことになっているのか、これを変えるためには何をしたらいいのか・・・
自分が望む方向に他人が変わることを期待しても、それは決して無い。
変えることができるのは自分の行動。ならばそのために何をすることができるのか、を考え、選ぶことが本当に生きることになる。

「正しいかどうか」ではなく、うまくいっているかどうか。
「正しさ」など人の数だけあると考えれば、自分の思うように物事が行かないことは当たり前なのだと思う。
「人生は行動に報いる」(Life rewards action)という言葉が非常に心に残った。
行動しなければ何も変わらない。
自分の人生を引き受け、前に進みたいという勇気をこの本でもらったと思う。

今でも問題は多い。
でも、投げ出さないでここまで前向きな気持ちを持ちながらやって来れたのはこの本と合えたからだろうと思う。

史上最強の人生戦略マニュアル

史上最強の人生戦略マニュアル

Life Strategies: Doing What Works, Doing What Matters

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